金属3Dプリンターとは?メリット・デメリットを解説

公開日:2024/10/24

近年では、さまざまな業界で金属3Dプリンターが注目されています。金属3Dプリンターは、金属材料を使って物体を造形する装置です。これまでは難しかった複雑な形状や中空構造などの造形も可能です。この記事では、金属3Dプリンターの特徴や仕組みについて、くわしく紹介しますので参考にしてください。

金属3Dプリンターの基本概要と仕組み

金属3Dプリンターは、金属加工を行う企業や製造業界で注目され始めており、徐々に導入が進んでいます。金属3Dプリンターは、3次元のCADデータに合わせ、金属粉末を溶かし固めて一層ずつ積み重ねていき金属部品を作り出します。従来の金属加工とは違い、必要な部品形状を直接成型できるので、多様な構造の造形に対応することが可能です。金属3Dプリンターで使用されている、代表的な造形方式を紹介します。

パウダーベッド方式

パウダーベッド方式は最も主流な方式で、多くの企業で利用されています。あらかじめ金属粉末を敷き詰め、レーザービームを照射しながら金属のみを溶かし固める方式です。パウダーベッド方式は2種類あり、造形に時間がかかるが複雑な形状を作れるレーザー熱源方式と、製造スピードは速いが精度は出にくい電子ビーム熱源方式があります。それぞれ特徴が異なるので、製品の形状や状況に応じて、最適な方式を選択することが重要です。

バインダージェット方式

金属粉末に対し、液体のバインダーをノズルから噴射して造形する方式です。1層ごとにバインダーの噴射と固化が終わると、バインダーを脱し工程で除去し炉で焼結します。焼結時には体積が、20%程度収縮します。また、密度が低くなる傾向があるため、大型部品の製作には向いていません。

指向性エネルギー堆積方式

金属粉末を吹きかけながら、レーザーを照射することで積層する方式です。異種材料を組み合わせて造形でき、高熱で溶融するので耐久性の高い造形物ができます。また、大型の造形に適しており、比較的造形速度が速いという特徴があります。

金属3Dプリンターのメリットとは

金属3Dプリンターのメリットを紹介します。

自由度が高く、複雑な形状に対応

これまで金属加工では難しかった複雑な形状も作成することが可能です。金属粉末を、少しずつレーザーで溶かす工程を繰り返すので、細かい加工が実現します。製品の微調整やカスタム製品の作成なども可能なので、多様な製品バリエーションを生産できるでしょう

コストを削減できる

従来の金属加工では、1品ごとの金型や製造工具を用意する必要があります。そのため、開発コストがかかっていましたが、金属3Dプリンターの場合、金型や製造工具が不要なので製造コストを削減することが可能です。また、必要な材料が少ないので、材料の調達にかかる手間や調整などの業務の削減にもつながります。さらに小型の製品であれば、形状の異なる多品種の製造物を同時に造形することが可能です。

短納期で製造できる

金属3Dプリンターは、比較的短い時間で製造することが可能です。材料と設計データがあれば短納期で製品の納入ができ、試作品や小ロットの製造に適しています。早いサイクルで提供できるので、製品化に向けた実験や検証において、スピード感のある商品開発が可能になります。商品開発のスピードが上がることで、競合社への優位性の確保や、顧客ニーズへの迅速な対応なども期待できるでしょう。

強度の高い金属部品を製作できる

ショットピーニングやHIP処理を行うことで、強度の高い金属部品を製作することが可能です。鍛造の製品以上の強度のある部品を製作できるでしょう。

金属3Dプリンターのデメリットと注意点

金属3Dプリンターのデメリットと注意点を紹介します。

ランニングコストがかかる

金属3Dプリンターを使用するには、ランニングコストがかかります。長く使い続けるためには、定期的なメンテナンスも必要になります。集塵フィルターの交換やレーザーの交換は定期的に行わなくてはいけないので、1度の交換につき多くの費用を負担しなくてはいけません。また、本体と材料を一定の気温と湿度の中で保管しなくてはいけないので、機械の電力だけではなく、エアコンの電気代も高くなるので注意が必要です。

大量生産が難しい場合がある

造形するサイズによって、大量生産が難しい場合があります。小さな造形物ならば多品種でも同時に製作することが可能ですが、大きな造形物は複数個の生産はできません。ひとつずつ造形することになるため、時間がかかってしまいます。

知識を習得しなくてはいけない

金属3Dプリンターを使用する際には、造形に関することやデータの取り扱いなど、多くの知識が必要になります。最低限の知識を身につけておかないと、目的にあった製作方式やデザインなどを判断できません。また、造形後の制度によっては、別途加工が必要になる場合があります。造形後の加工は金属3Dプリンターではできないため、知識のある人の手で行わなくてはいけません。

まとめ

金属3Dプリンターの基礎概要やメリット・デメリットについて紹介しました。金属3Dプリンターは、切削加工では適用が難しい用途や、複雑な形状にも対応することが可能です。ただし金属3Dプリンターには多くのメリットがありますが、デメリットや注意点もあります。多くの初期費用やランニングコストがかかり、本体や材料の管理も難しいため、慎重に検討することが重要です。

PR今後ものづくりの世界で主流になる「AM加工」を最適化させるには?

おすすめの金属精密加工業者比較表

イメージ
引用元:https://www.hashikawa.co.jp/

引用元:http://www.nikken-inayoshi.jp/

引用元:http://nihonseimitsu.co.jp/

引用元:https://www.tpc.toray/

引用元:https://www.hsk.co.jp/ja/index.html
会社名橋川製作所日研稲吉日本精密工業東レ・プレシジョン放電精密加工研究所
おすすめポイント・導電性セラミックスの超精密加工技術を確立
・突発的な要請にも臨機応変に対応
・特殊加工・難加工に強み
・加工・製作・検査まで自社一貫対応
・最新設備の導入で生産性を向上
・短納期対応可能
・精密放電加工に特化
・小ロット対応可能
・特急対応可能
・幅広い分野に豊富な実績がある
・設計・製作サポートにも対応
・ISO認証を取得
・研究開発の成果の実用化をサポート
・高度な加工技術力・工程開発力
・ISO認証を取得
対応する加工の種類放電加工
AM加工
特殊加工
マシニングセンタ加工
ワイヤー放電加工
細穴放電加工・形彫り放電加工
平面研削・切り上げ加工
成形研削加工・コンタリング加工
プロファイル加工
複合加工・微細レーザー加工
ワイヤ放電加工
形彫放電加工
細穴放電加工
精密微細孔加工
精密微細溝加工
超仕上加工
精密微細部品加工
金属3Dプリンター受託造形サービス
熱インプリント受託加工サービス
放電加工
小ロット対応記載なし記載なし記載なし
問い合わせ方法電話、メール電話、メールフォーム電話、メール、メールフォーム電話、メールフォームメールフォーム
会社情報株式会社橋川製作所
本社:広島県広島市南区青崎1-4-12
株式会社日研稲吉
本社:福岡県直方市上頓野4950-1
日本精密工業株式会社
本社:兵庫県明石市大久保町江井島1304-15
東レ・プレシジョン株式会社
本社:滋賀県大津市大江1-1-40
株式会社放電精密加工研究所
本社:神奈川県横浜市港北区新横浜3-17-6 イノテックビル11階
詳細リンク詳しくはこちら詳しくはこちら詳しくはこちら詳しくはこちら詳しくはこちら
公式サイト公式サイトはこちら公式サイトはこちら公式サイトはこちら公式サイトはこちら公式サイトはこちら